地獄であった。ベトジェットエアの欠航!学びが多かったLCCトラブル時の立ち回り

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関西国際空港からベトジェットエアでベトナムへ向かった私の旅は、まさかの航空便欠航で波乱万丈なものとなってしまいました。今回の経験から、LCC利用時に知っておくべき現実と対策について、皆さんとシェアしたいと思います。

出発前から予感は的中

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この日、私は朝9時30分発のベトジェットエアVJ便でホーチミン経由、最終目的地はダナンへ向かう予定でした。ところが、搭乗予定時刻の数時間前、航空会社から連絡が入ります。「出発が1時間遅れます」との案内。正直なところ、心の中では「ベトジェットだし、こんなこともあるだろう」と、ある程度は覚悟していたものです。実は、ベトジェットエアの遅延率は、ベトナムの航空会社の中でも極めて高いことで知られています。2024年のデータによれば、定時運航率は約63%と、3便に1便は何らかの遅延が発生する計算です。

搭乗ゲートでの長時間待機

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修正時刻の10時30分を過ぎ、ようやく搭乗ゲートがオープンされ、機内へ向かうことができました。ところが、それからが大変です。機内に乗り込んだのは11時ですが、そこからが長い戦いの始まりでした。
11時30分頃まで何事もなくまた遅延だなぁと、機内で待っていたのですが。やがて、出発のアナウンスかと思いきや、機材トラブルという理由で欠航しますとなりましたという英語のアナウンスが・・・。え、飛行機に乗っているのに??聞き間違えたからなと耳を疑います。
その後も「もう少し待ってほしい」との案内が繰り返され、機内に置き去りです。ズルズルと時間だけが過ぎていきます。12時を過ぎてようやく、私達は機外へ誘導されました。しかし、このときの対応があまりにも雑だったのです。

搭乗ゲートの混乱

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搭乗ゲートの入口(今回は出口?)では、スタッフが一人ずつ対応内容を確認しながら、ランチチケットを配布するということを機内アナウンスで聞いただけでした。特に明確な指示がないまま、乗客たちは搭乗ゲート内で1時間以上も列を作らされることになったのです。
出口に近い位置にいた乗客が優先的にチケットを受け取ることができるという、なんとも不公平な状況。きちんと並びを作るなり、グループ分けをするなり、組織的な対応ができていないのは残念でなりません。

13時過ぎになって、ようやく私の出番となり。ランチチケットを貰い、「何処経由でもいいから、ダナンまで行きたいと伝えます。」また発表があるので13:30には戻ってきて欲しいと伝えられました。もうご飯を食べる時間があまり無いです・・・

ランチチケットの使用で気づく現実

ランチチケットの金額は1500円。これ、皆さんはどう感じますか?一見、妥当な金額に見えますが、関西国際空港の飲食店利用を考えるとほぼ絶望的です。そもそも、30分ほどで戻ってこないといけないですし、保安検査エリア内という事で、ランチチケットが使える飲食店が搭乗ゲート周辺に非常に限定されているのです。搭乗者全員が小さな店に行くこととなりそこでも長蛇の列ができていました。うどん一杯とコーヒーで1500円をほぼ使い切ってしまう計算。正直、コンビニで使えるとかだと、まだましだったのですが・・・

それでも、何か食べておかないと予断を許さない状態でしたのでさっさと食事を済ませ。早めに搭乗ゲートに戻ります。なぜなら、この時点でも何も確定事項がなく、いつどのような発表があるかわからないからです。

情報不足がもたらす乗客のイライラ

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ここまでの対応を振り返ると、最も残念だったのは情報提供の不足です。搭乗ゲートではスタッフが乗客に対して一貫した説明をしておらず、多くの乗客が何が起きているのか、どう対応すればいいのか、さっぱりわからないまま待たされていました。

本来であれば、欠航が決定した時点で、以下のように対応を分けるべきではなかったでしょうか

  • 翌日以降の便で良い乗客グループ
  • 別路線経由でも構わない乗客グループ
  • 渡航をキャンセルするグループ

それぞれ異なるニーズがあるのに、すべての乗客を一色担に処理しようとした結果、現場は完全に混乱し、乗客のイライラも爆発寸前でした。
一人ひとり全員の意見を聞いてから判断しようするし、受付は1つしかない状況は最悪の対応と言えるでしょう。
私の隣の方は旅程が短くなりすぎるので旅行を取りやめると行っていました。そのような場合はLCCは返金もないので、さっさと諦めて帰りたいでしょうがそうも行かない状態でした。

ついに列での揉め事まで勃発

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13:30に集合ということで、搭乗ゲート前に早めに行って前の方に陣取りました。
で、なかなかアナウンスがありません。

ようやく欠航という事で、何やら前の方から聞き取りが始まりました。さっき聞き取りで時間を食っていたのになぜという思いがありましたが、そんなわけでなんとなく列になりました。

ついにこの混乱の中で、ついには深刻な問題が発生してしまいました。厚かましい韓国人乗客が、列に並ばずに横入りしようとしたのです。当然、周囲の乗客が反発し、一触即発の事態にまで至ってしまいました。

思い返せば13:30に集合というだけで何も知らされていなかったので、元々列を作るという指示も明確に出されていなかったのです。乗客たちが自発的に列を作ろうとする中、そうした無秩序性に乗じて、ルールを無視しようとする人間が現れたわけです。これは単なる個人の道徳の問題ではなく、航空会社が適切な秩序管理をしなかった結果でもあります。

早めの対応がものを言う

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ここまでグダグダでしたから、次もグダグダになるのはわかっていた話で、13:30の集合では早めに行き、前の方に陣取ったのはそのためです。

そのせいもあり、なんとか「ハノイ経由でもいいので、ダナンへ行きたい」という希望を伝えることで、15時00分発の便の搭乗が確定しました。
結局200人中10人に満たない人が、ハノイ経由となったようで、その他の人はどうなったのでしょうか・・・

まあ、その15:00の便も遅れて17:00となり結局、本来は夕方にダナンに到着するはずだった私の旅行日程は、深夜に到着となりましたが、なんとかそに日の中に目的地に到着できたのは不幸中の幸いでした。
その間、搭乗ゲートの後ろの方に並んでいた乗客たちは、いつまで待たされることになったのか…推察するに余りあります。

LCCだからこそ知っておきたい現実

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ベトジェットエアの遅延率が高いのは、もはや周知の事実です。2018年のデータでは遅延率15.8%、その後のデータでは更に高い数字が報告されています。実体験としても、ベトジェットエアの夜便は2時間から3時間の遅延が常態化しているという口コミも多く見られます。

では、なぜこのような遅延が起きるのか?機材トラブルのような不可抗力もありますが、実は組織的な運営面での課題も大きいのではないかと感じます。今回の体験を通じて、それが如実に感じられました。

LCC利用者が心得ておくべきこと

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格安航空会社を利用する際、皆さんも以下の点は知っておいて損はありません

  • 遅延・欠航の場合、スターアライアンスなどのグループ間でのヘルプなどがないので、代替便がないことが多い
  • 大手航空会社のような手厚い対応は無く、ほぼ自己で対応する必要がある。
  • 余裕のあるスケジュール設定が必須
  • トランジット便の場合は特に、接続時間に十分な余裕を持たせる
  • 搭乗ゲートでは早めの行動が重要

この経験から感じたこと

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ベトジェットエアの遅延そのものは、ある程度覚悟していました。しかし、欠航決定後の対応の不手際には、正直なところかなりショックを受けました。航空会社の規模や経営方針がどうであれ、乗客に対する基本的なサービス姿勢は、どの航空会社であっても求められるべきものです。

今回の経験から感じるのは、LCC利用時の最大のリスクは、遅延そのものではなく、遅延時の対応の不確実性だということです。これからもLCCはよく利用すると思いますが、正直なところベトジェットエアーは二度と利用しないでしょう。
そして、もし利用する場合は、十分な時間的余裕を持ったスケジュール設定と、トラブル時の心の準備が欠かせません。

今回のベトナム旅行は本当に素晴らしい経験になりました。ダナンの美しいビーチ、ホイアンの美しい町並み、これらに出会うためにも、航空会社選びから気を抜かずに計画を立てることをお勧めします。皆さんの旅が、今回の私のような波乱万丈にならないことを祈ります。

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